「ハヤブサ消防団」原作ネタバレあらすじ考察

「ハヤブサ消防団」原作ネタバレあらすじ考察
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池井戸潤氏執筆の原作小説「ハヤブサ消防団」がテレビ朝日の考察系の推理ドラマになって放送が始まりました。

冒頭からネタバレになりますが、原作小説「ハヤブサ消防団」は池井戸氏本人の故郷・岐阜県加茂郡のある山村がモデルとなっていると云われます。

だからあらすじの中にリアリティがある描写が散りばめられているのですね。

原作小説の面白さがドラマでもよく描かれていてネタバレを含めてあらすじの先が知りたくなる展開になっています。

そこで、「ハヤブサ消防団」小説原作のあらすじをネタバレし、ドラマの結末も考察します。

U-NEXTでは、現在放送中の「ハヤブサ消防団」、「VIVANT」、「トリリオンゲーム」、「ウソ婚」、「18/40」、「なれの果ての僕ら」、「テイオーの長い休日」、「DAIMAJIN」、「シッコウ」、「転職の魔王様」のほか、過去作品の「合理的にあり得ない」、「ラストマン」、「王様に捧ぐ指輪」などのヒット作も多数、全話見ることが出来ます。

「ハヤブサ消防団」原作ネタバレあらすじ考察の登場人物

              出典:「ハヤブサ消防団」公式ホームページより

「ハヤブサ消防団」原作ネタバレあらすじに入るまでにこの小説に登場する主な人物をドラマの出演者と共にご紹介します。

三馬 太郎(みま たろう/中村倫也):ミステリー作家

宮原 郁夫(みやはら いくお/橋本じゅん):八百万町消防団ハヤブサ分団長

森野 洋輔(もりの ようすけ/梶原善): 同副団長

藤本 勘介(ふじもと かんすけ/満島慎之介):工務店勤務

徳田 省吾(とくだ しょうご/岡部たかし):一徳堂店主

中西 陽太(なかにし ようた):大工

山原 賢作(やまはら けんさく/生瀬勝久):林業会社経営

立木 彩(たちき あや/川口春奈):映像クリエーター

江西 佑空(えにし たすく/麿赤兒):隋明寺住職

信岡 信蔵(のぶおか しんぞう/金田明夫):八百万町町長

吉田 夏夫(よしだ なつお):郵便局長

永野 誠一(ながの せいいち):警察署長

中山田 洋(なかやまだ ひろし/山本耕史):草英社社員の編集者

田村 富市(たむら とみいち):フリー記者

高斎 道春(こうさい みちはる):オルビス・テラエ騎士団教祖

杉森 登(すぎもり のぼる):オルビス十字軍総長

「ハヤブサ消防団」原作ネタバレあらすじ

              出典:「ハヤブサ消防団」公式ホームページより

ミステリー小説の登竜門と云われる明智小五郎賞を受賞した作家・三馬太郎は、編集プロダクションの会社を辞め小説執筆に専念することにしたが、その後は苦戦の連続。

出版する本は部数を減らしてゆくばかりでスランプ状態が続いていた。

そんな時、取材で訪れた地の近隣にあった故郷の町へ数十年ぶりでやってきた。

八百万町ハヤブサ地区。

父の生まれ故郷で、子供の頃まで太郎も住んでいたかすかな記憶はある。

太郎は父から相続した古家と土地の状態を確かめに来たのです。

そこで、八百万町の人々の温かさに触れ、自然の豊かさに惹かれた太郎は突如、ここに移住を決意してしまったのです。

これが、三馬太郎の田舎暮らしの始まりの経緯です。

ここ八百万町に思いもよらぬ怖ろしいミステリーが潜んでいるとも知らずに………………………..。

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桜屋敷の住人

部屋で連載の原稿を書いていると自治会長の藤掛と名乗る男が突然やって来て、自治会に入りませんかと誘ってきた。

父の勝男のことも知っているようだし、ここは知り合いがいた方が何かと暮らすにも役立つと思い太郎は自治会に入ることにしたのです。

さらに藤掛は次々回の寄り合いへ太郎を招き、そこで初めてハヤブサ地区唯一の居酒屋”サンカク”ヘ、同級生の幼馴染だったという藤本勘助から誘いを受けることに。

すぐさま向かった居酒屋”サンカク”では、勘助の仲間が次々集まって来て、いきなり盛会になります。

この人たちは全員、ハヤブサ地区の消防団のメンバーだったのです。

太郎も酔いが回ったころ、消防団長の宮原ですと名乗った男が、太郎に向かって、

「消防団に入りませんか?」

と誘いをかけて来た。

太郎が「仕事もありますし…….」と躊躇していると、

「そりゃ みんなだって仕事はある」と宮原は尚も誘い掛けてくる。

勘助も「太郎君入ろうよ!」と追い打ちをかけてくるので、

つい、太郎は、

「なら入りましょう消防団に」

酔った勢いで入団を約束してしまった。

この時は軽い気持ちでしたが、「ハヤブサ消防団」のネーミングにかっこいいと惹かれたことも少しあったのでした。

その後、居酒屋”さんかく”には勘助に誘われ何回か足を運んだ太郎でしたが、ある夜、ここで立木彩という目鼻立ちがハッキリとした美人と初めて出会うことになります。

「映像クリエーターの仕事をしている東京からの移住者らしい」と勘助。

八百万町役場の「町おこしプロジェクト」に関わっているということで、今夜も役場の職員との打ち合わせで”さんかく”に来ているとのことです。

ちょっと気になる様子の太郎でした。

翌日、太郎は消防団の入退団式で詰所に行くことになります。

そこでは消防団の制服が用意されていて、太郎も青地にオレンジの制服、制帽、それにチョウカと呼ぶ長靴が支給され、着てみることに。

八百万小学校の校庭で行われる入退団式に参加するためです。

別に入団する太郎があいさつをするのではなく、町長の信岡信蔵や警察署長の永野ほか来賓が次から次へとあいさつするセレモニーでした。

その最中の火事発生の緊急の知らせが入ります。

「野中の江島さんの家です!」つんざくようなマイクの声で緊張感が一気に増します。

八百万町の消防団員総勢300人が集まる入退団式の最中なだけに、団員は一斉に消防車を走らせ火事の現場に駆け付けます。

野中はハヤブサ地区なので太郎たちメンバーが先頭に立って現場に到着。

消防活動が始まります。

消防団の活躍もあって、幸い焼けたのは納屋だけで母屋への類焼は防ぐことが出来たようです。

「今年に入って3件目、たぶん連続放火や」勘助が太郎に向いてつぶやいた。

だんじり祭り

消火活動の後、ハヤブサ消防団のメンバーはいつもの居酒屋”さんかく”で慰労会となったのです。

「江島さんとこの工場、経営に行き詰っていたらしいよ。」「本人が留守中にそれも工場の納屋だけ焼けるなんて、火災保険のため?」勘助たちは入って来た噂をほかのメンバーに披露し始めています。

連続放火は江島さん?それでも太郎は疑問を抱いています。

警察は、現場検証の結果、どの火事も放火とは断定せず、漏電による失火などと判断し捜査はしていなかったからです。

毎年、4月下旬になるとハヤブサ祭りが開催されます。

町中をだんじり(山車)を引いて練り歩くハヤブサ伝統の祭りです。

太郎は綱を引く役割。

各集落から6代のだんじりが出て、盛大な祭りとなっています。

そこに、居酒屋”さんかく”で見かけた立木彩がいた。

彼女のすぐ脇でビデオカメラでだんじり祭りの様子を撮っている「町おこしプロジェクト」のメンバーの姿も。

「先日さんかくにいた方ですよね」突然、彩の方から声をかけてきたのです。

思いもよらぬことに少しためらった太郎でしたが、彩は名刺を取り出して太郎に渡しながら、

「作家の三馬太郎さんですね。地獄門の」彩は太郎のことを知っていた。

勘助から冷やかされた太郎。

まんざらでもない。

この後、勘助の実家にお呼ばれされた太郎は、そこでハヤブサ地区が太陽光パネルの設置会社に土地を売る家が絶えないことを聞くのでした。

消防操法大会始末

             出典:「ハヤブサ消防団」公式ホームページより

消防操法大会本番の日、八百万町長の村岡信蔵(金田明夫)の隣には彩子が寄り添っている。

さていよいよ、ハヤブサ地区消防分団の操法実技の順番が回って来ました。

ところが、水圧が強すぎてホースのコントロールがつかず、町長の村岡信蔵めがけて放水が命中。

無残な結果となりました。

いつものように居酒屋”さんかく”で残念会と相成りました。

山の怪

         出典:「ハヤブサ消防団」公式ホームページより

太郎は彩から頼まれた町おこし用のビデオ動画に使う脚本を考えていた。

題名は、「怪盗ハヤブサの憂鬱」。

主人公はハヤブサ地区に住み農園を営む速水優佳。実は彼女の正体は世間を騒がす女怪盗ハヤブサで、古民家を改造した家で相棒のマサルと暮らしている。

そんな優佳にある日、親しくしている気弱な高校教師・三島裕太を監禁したという匿名の手紙が届く。

要求は、ある謎を解けというもので、いくつもの謎がハヤブサ地区のあちこちに掲示されている。

優佳は、三島を助けるためマサルと共にハヤブサ地区を巡って謎を解いてゆく。

というストーリー。

こうして太郎が脚本の全体構成の考えをまとめ終わり、一段落したところに、以前にもあったことがある地元の男がカブに乗ってやってきた。

「寺当番やて」と云って、ハヤブサ地区唯一のお寺・隋明寺からの封書を置いて行った。

開けてみると、野々山家の七回忌の案内だった。

父親・野々山勝男が亡くなってこの隋明寺が菩提寺になっていたのだ。

早速、太郎は隋明寺を訪れて、住職の江西佑空と法要の相談をすることになる。

用件が済んで、帰り際に気になることが1つ思い浮かんだ太郎。

住職に尋ねてみた。

・本堂の障子の上周りにずらりと並んだ短冊の中に江島波夫の名があったからだ。寄進の額は3百万円。

住職は、本堂の屋根の修理のための寄進だったと説明してくれた。

このあとすぐ、太郎の家に太陽光パネルの設置を勧める真鍋明光(古川雄大)がやってきて、太郎が持っている山の土地を売らないか?と誘ってきたが、太郎はまだ地理不案内なのでと云って断るのでした。

さらに同じ日、中山田洋から原稿が校了したことと太郎が移住したハヤブサ地区を一度訪れたいとの連絡があった。

快く応じたものの、中山田の目的が渓流釣りであることは太郎は見抜いていた。

果たして、やってきた中山田は釣り道具を抱え、いつでも釣りに出かけられる服装だった。

さっそく、太郎は勘助から教わった釣り場の渓流を案内し、中山田と共に夕刻の時間まで釣りざんまいとなった訳だが、道に迷ってしまう。

山道の標識に誘導されようやく辿り着いた尾根道の中の広場で、2人は白装束の幽霊を目撃してしまう。

気分を変えて、居酒屋さんかくに向かった太郎と中山田。

そこで偶然居合わせた勘助から思わぬハヤブサ地区の逸話を聞いてしまう。

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気がかりな噂

この間に「小説れもん」の連載原稿を仕上げ、町おこし企画用のドラマの脚本も出来上がって来た。

そこに山原賢作(生瀬勝久)の事務所兼作業場が焼けるという火災が発生、妙な噂が流れ始めた。

勘助から太郎が居酒屋さんかくでこそっと聞いた話では、犯人は宮原郁夫(橋本じゅん)ではないかと云う噂らしい。

その理由は、

・防犯カメラに郁夫くらいの背格好でガタイのイイ男が写っていたこと。

・警察が郁夫のアリバイを聞きに来たこと。

・同じハヤブサ消防団員でありながら山原賢作と宮原郁夫の仲が悪かったこと。

しかし真相は闇の中でした。

そんなある日、太郎は役所の広報の近藤と彩が町おこし企画ドラマが没になりそうだとの報告を伝えてきたのです。

どうやら、信岡町長からのクレームが原因とのこと。

インターネットを利用する広報が無駄だと決めつけたらしい。

しかし、信岡町長の本音はハヤブサ地区だけを取り上げた企画に不満なのだという。

信岡町長は現在は八百万町の街中に住んではいるが、ハヤブサ地区の出身で何か因縁があるのか?太郎はここに謎を感じたのである。

そんな折、草英社の中山田(山本耕史)から彩(川口春奈)についての情報が入る。

「立木彩が東京アーツムービーを退社したのは新興宗教オルビス・テラエ騎士団への入信が原因だったと教えてくれた人がいます。気をつけて下さい」

そう言って、証拠のビデオファイルも送ってくれたのでした。

退社は雑務に追われて疲労したことにあると言っていた彩の話が太郎には急に信じられなくなってきました。

夏の友だち

七夕が過ぎた頃、勘助から「ホタルを見に行かんか?」の声がかかった。

下田川周辺に今年もホタルが出始めたというのだ。

子供の頃のそんな思い出が太郎の記憶に蘇って来る。

そのころ八百万町では観光課の企画で「ツチノコ採取のビデオ」をとる催しが開催された。

ハヤブサ消防団のメンバーも捜索隊の一班として駆り出されたのだ。

しかし、みんな解っていたツチノコなどおらず、捜索しても出てくるのはマムシだということを。

それでも、この地域ではマムシはウナギよりも旨いと評判。

採ったマムシは蒲焼きに供されることになった。

その様子を、彩たちがビデオで記録に納め、目的は達成されるというエピソードもありました。

夏も深まるにつれ、太郎はようやく連続放火事件について思索をめぐらす時が来た様です。

居酒屋さんかくで消防団のメンバーと飲んでいる時、太郎の中でひらめきが走ります。

・江島さんをはじめ、火災が起きた家はみな、隋明寺に多額の寄進を行っていた。

・その上、タウンソーラー社に自分の土地をどの家も売っている。

その裏の事情は分からないが、太郎はこんな仮説を立てた。

「誰かが土地を売らせるために家に火をつけて回っている」。

推理とアリバイ

              出典:「ハヤブサ消防団」公式ホームページより

再度、彩と遭遇する日が来ました。

真鍋の行動を追っているうちに、彩の方から太郎を家に招き入れて自分の過去の真実を語り始めたのです。

オルビス・テラエ騎士団に入信していたことを語り、今は辞めて信者の真鍋に追われていることも話します。

そして、真鍋たちの本当の狙いはソーラーパネルの設置ではなく、オルビス・テラエ騎士団の教壇施設の設置に必要な土地の確保だということも。

太郎の所有する土地はまさにその狙いだという。

U-NEXTでは、現在放送中の「ハヤブサ消防団」、「VIVANT」、「トリリオンゲーム」、「ウソ婚」、「18/40」、「なれの果ての僕ら」、「テイオーの長い休日」、「DAIMAJIN」、「シッコウ」、「転職の魔王様」のほか、過去作品の「合理的にあり得ない」、「ラストマン」、「王様に捧ぐ指輪」などのヒット作も多数、全話見ることが出来ます。

仏壇店の客

山原賢作の家に、三馬太郎、立木彩が集まっていた。

「もし教団の施設が作られれば、全国からオルビス・テラエ騎士団の元信者が集まってくるでしょう。もしそんなことになれば、のっとられますよ、このハヤバサが」

彩はこぶしを握り締めてそう言った。

そこへ、隋明寺の江西住職がやってきて加わった。

最近、離壇した者は?という話になった時、山岡町長の名前が江西住職の口から飛び出した。

太郎はもっと詳しい話を聞きたがったが住職は、「野々山仏壇店に行けば詳しい事情が分かるはずだ」と返した。

野々山仏壇店で、信岡町長が離壇した話を切り出すと、他にも仏壇を引き取った家が他に5件もあることがわかった。

下原 山本和代

大洞 加藤庄介

西畑 徳田多喜子

薄田 蒲生健次

柴野 野々山映子

この5人の家がすべてオルビスの信者になったのかどうかは分からない。

そして、10月のある週末のことだったが、八百万町産業文化祭の当日、信岡信蔵町長の家から火災に起きるという惨事がある。

没落する系譜

太郎が野々山仏壇店を訪れて聞いた話をまとめると、図のようになった。

山原家はハヤブサ地区では御大尽と呼ばれるほどの大金持ちの家で金貸しをしていた。

取り立てが厳しく、地区内では陰口を言われていたがある日、山原家が倒産。

信岡信蔵町長の妹・山原展子は、父・山原信匡の妾の子だったので、信匡が亡くなると信蔵は正妻の実家に引き取られたが、展子は避けられて名古屋の繊維問屋山西家に養子として入る。

その兄弟だったのが江西佑空。

やがて江西家も事業に失敗して破産。

展子も佑空も関東に転居して借金取りから隠れるように生活をしていた。

佑空は展子に資金を出してもらい仏教系の大学を出て隋明寺の住職になり、展子は苦しい生活や境遇を経てオルビス・テラエ騎士団の幹部へと変身してゆく。

オルビスの紋章

太郎は野々山仏具店で聞いた柴野にある山原本家の墓を訪れてみた。

その墓はきれいに整えられていて、誰かが清掃をしているに違いなかった。

野々山映子。

太郎はふとその名前が思い浮かんだ。

しかし、なんだって野々山映子が山原家の墓の面倒を見ているのか?

釈然としない太郎だったが、その墓の碑銘の上あたりにある家紋の刻印を見て息をのんだ。

ローレーヌの十字架。

それは、オルビス・テラエ騎士団の象徴であるマリア像が抱くローレーヌの十字架だった。

その直後、郵便局長で人望も厚い吉田夏夫の家が焼け、消火活動の甲斐もなく夏生は亡くなり焼け跡からローレーヌの十字架が見つかるという事件があった。

或る女の運命について

               出典:「ハヤブサ消防団」公式ホームページより

江西住職から太郎は、信岡信蔵町長の腹違いの妹・山原展子の生涯について聞くことになる。

自分を苦労して大学まで行かせてくれた山原展子は、その後、イスラエルで高斎道春と出会い、彼の設立した

オルビス・テラエ騎士団の幹部として活動を開始したが、日本で高斎道春は様々な違法行為を指揮した罪で投獄されます。

その遺志を継いで、山原展子は弟子の杉森登とともにオルビス十字軍を立ち上げ、義兄弟の江西佑空を枢機卿に据えてハヤブサに教団本部を築こうとしていたのです。

その土地を取得する口実として、杉森の会社タウンソーラーを使ってソーラーパネルの設置を名目にしていたのです。

オルビス十字軍に関する登場人物と相関図は以下の通りです。

ここで、原作小説「ハヤブサ消防団」でも明らかになっていないのが、山原展子と野々山映子の関連性。

この点がドラマでどのように描かれているかが、見どころになります。

偽の枢機卿

遂にオルビス十字軍とタウンソーラー、それに漣像放火事件の謎が解き明かされる時がやって来ます。

そこに至るのは、オルビス十字軍の幹部周辺にいた人物の滝川明日花の証言が必要だったのです。

中山田とフリー記者の田村それに立木彩と共に太郎は、オルビス十字軍のハヤブサにおける意図的な行動について、詳しく説明を受けました。

大体、太郎が想定していた通りの話でしたが、江西佑空の立場だけは予想外でした。

枢機卿というオルビス十字軍の精神的支柱となる立場が、江西佑空に与えられた理由は本人に聞くほかはないと太郎は考えています。

永野署長にこのことを伝えた太郎。

オルビス十字軍が連続放火や山西浩喜殺害の犯人だと伝えても署長は取り合ってくれません。

それどころか「あかんて、そんなこと」と云ってもう探索をやめる様に勧めるのです。

そこで、太郎は立木彩の家に潜んで、必ず襲ってくるだろう賊を取り押さえ様とするのでした。

これには山原賢作も応援、消防団の連中の加勢しています。

やがて、その夜も更けてくると、果たして賊は姿を現わしました。

一斉に捕まえようとしますが、残念ながら見失っていると、そこに警察官が多数現れ、真鍋明光は逮捕されたのでした。

聖地へ続く道

               出典:「ハヤブサ消防団」公式ホームページより

さて、山原家の墓が移転したという情報が太郎に入って来たのは翌年の3月になってからでした。

場所はかつて山原家があった敷地だとのこと。

途中、野々山映子の家の前を車で通過しましたが、映子は今年になって体調を崩し入院したという。

それでも太郎は新しい墓まで行ってみましたたが、そこにいたのは信岡信蔵でした。

「展子のことを思い出すとこれが最良の方法かと思ってな」

信蔵は、異教に身を投じた展子のために精一杯の墓を作ったのでした。

「ハヤブサ消防団」原作考察

この原作小説「ハヤブサ消防団」の隠れた中心部分は、山原展子という人物の数奇な生涯にありました。

ところで、義理の弟である江西佑空が語るところによれば、山原展子はオルビス・テラエ騎士団の教祖の高斎道春が逮捕されてから亡くなったことになっていました。

しかし、信者の一人・野々山映子は山原展子ではないのか?という疑問を持った方は意外に多いと思います。

筆者もその一人です。

何故そう感じるのかと云うと、

・野々山映子は移転前の山原家本家の墓の面倒を見続けて清めていた。

・信岡信蔵とは関係の深い間柄のようなやり取りがみられた。

・自らも教団の幹部だった山原展子は高斎道春が逮捕されたことで名を変えて潜んで暮らす必要があった。

・信岡信蔵はそれを知っていても他人には気づかれないような態度をとり続けていた。

そして、原作者の池井戸潤氏自身が、最終章で野々山映子のその後まで描写していることが何よりもの根拠です。

最終章は、山原展子に関する生涯を兄と弟が語る顛末だからです。

山原展子すなわち野々山映子説こそ考察の帰結となります

「ハヤブサ消防団」原作ネタバレあらすじ考察まとめ

ドラマ「ハヤブサ消防団」の原作をネタバレし、ドラマのあらすじを考察してきました。

原作小説では語られていない真実がドラマでは、どのように描かれるかが楽しみですね。

U-NEXTでは、現在放送中の「ハヤブサ消防団」、「VIVANT」、「トリリオンゲーム」、「ウソ婚」、「18/40」、「なれの果ての僕ら」、「テイオーの長い休日」、「DAIMAJIN」、「シッコウ」、「転職の魔王様」のほか、過去作品の「合理的にあり得ない」、「ラストマン」、「王様に捧ぐ指輪」などのヒット作も多数、全話見ることが出来ます。

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