ドラマ「花咲舞が黙ってない」主人公今田美桜版原作あらすじネタバレ前編

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4月13日土曜日9時から日本テレビでドラマ「花咲舞が黙ってない」がスタートします。

ドラマ「花咲舞が黙ってない」は、女子銀行員の花咲舞が理不尽な銀行の闇を、ポンコツ上司の相馬健と共に暴いて成敗する痛快ストーリーです。

2014年冬、2015年夏についで、今作は3作目になります。

キャストは前作までの杏さんと上川隆也さんに替わり、花咲舞を今田美桜さん、相馬健を山本耕史さんが演じます。

そして、居酒屋「花咲」店主を亡くなった大杉漣さんの代わりに上川隆也さんが舞の叔父役として引き継いでいます。

新キャストの顔ぶれも面白そうで期待ですね。

さて、今作のドラマは、原作者の池井戸潤氏が前作ドラマの後に書いた小説「花咲舞は黙ってない」を原作としています。

そこで、ドラマ放送前にこの原作小説「花咲舞が黙ってない」のあらすじをネタバレします。

原作小説「花咲舞が黙ってない」のストーリーの特徴と前作との違いは?

前作までのドラマ「花咲舞が黙ってない」は、池井戸潤氏の小説「不祥事」「銀行総務特命」が原作小説でした。

しかし今作のドラマ「花咲舞が黙ってない」の原作小説は、前作ドラマ放送後の2016年1月から10月まで読売新聞朝刊に連載されていた小説「花咲舞が黙ってない」と小説「不祥事」。

つまり、ドラマのタイトルから小説のタイトルを付けためずらしいケースなのです。

そして、前作までが花咲舞や相馬が所属する東京第一銀行の内部の不祥事をテーマとしてきたのに対し、産業中央銀行との合併までの熾烈な主導権争いなどスケールの大きいテーマを背景としたストーリーとなっています。

なので、半沢直樹も登場し池井戸潤氏の小説の主人公が結集する話となっているのです。

そして、花咲舞と対照的なエリート女子行員の昇仙峡玲子(菊地凛子)が銀行合併の交渉準備で、半沢直樹と対峙する立場で登場。

花咲舞と昇仙峡玲子の女の戦いもあります。

原作小説「花咲舞が黙ってない」あらすじネタバレ

1話 たそがれ研修

時はバブル崩壊から10年が経った20世紀末、東京大手町にある東京第一銀行本部ビル4階フロアの一画にある臨店指導グループの小部屋で、調査役の相馬健と花咲舞そして二人の上司の次長・柴崎太一が浮かない表情で新聞を見つめています。

”東京第一銀行、空前の大幅赤字予想”

でかでかと新聞の見出しが躍っているのです。

一番声が沈んでいるのは、次長の柴崎。

昨日まで俗に”たそがれ研修”と言われている退職時期がまじかの行員を対象とした”シニア管理職研修”に参加していた柴崎次長でした。

退職後の生活設計をファイナンシャルプランナーの講師などが実例を含んだ指導をしてくれる有難い研修ですが、参加者は退職後の現実を講師の話から目の当たりにしてがっくりと落ち込むのがふつうなのです。

つまり、”たそがれ研修”とは当行ではもう貴方を必要としません、自分のことを考えなさい。との銀行側の意思表示でもあるのです。

「明日は明日の風が吹くですよ、柴崎次長」

励ましたつもりの花咲舞ですが、ますます舞のこの一言が次長はぐさっと突き刺さった様子。

でも舞が自分でフォローを試みようとする前に柴崎次長は、仕事の話に戻してしまいます。

「赤坂支店で情報漏洩の問題の疑いがあるらしい、行ってくれないか」

詳細はこうだ。

赤坂支店と取引のある外食チェーンのレッドデリが、どこからか自社の出店情報が洩れているようなので調べて欲しいという申し出に、支店がまともに対応しなかったため、お客様相談室に苦情を持ち込んだというもの。

この時点では銀行から情報が漏れたという確証はなかったのです。

さっそく相馬と花咲の二人が赤坂支店に赴き支店長の奥平光彦の話を聞いたところ。

「レッドデリの出店計画やキャンペーン情報が、ライバルのくらうど亭に洩れているので、社員の口座の動きを調べて欲しい」という申し出があったというのです。

「いくら勤務先からの要望とは云え、社員の個人情報を調べ報告することなど出来ません」

と支店長の奥平が断ると、今度は銀行から漏れたのではないかと疑ってお客様相談室に駆け込んだという経緯らしい。

融資担当の八代の話によるとレッドデリは銀行にしか提出していない出店計画にダミーを加えていたが、そのダミーの店舗近くにもくらうど亭が出店を画策しているふしがあるそうなのだ。

相馬と花咲は、奥平支店長や八代の話から銀行内に情報を漏洩したものがいると確信するが、調べる術が見当たりません。

そんなある日、ちょっとしたきっかけがあって、レッドデリやくらうど亭とおなじ外食チェーンの王様キッチンの出店計画もくらうど亭に洩れているらしいと推測される情報を掴んだ相馬と花咲。

そこで、逆にくらうど亭と取引のある新宿支店に行き情報を得ようと試みるのでした。

くらうど亭と新宿支店の取引が始まったのは15年前。

融資担当の中堅行員が苦労して開拓した記録がクレジットファイルにメモとして残されていました。

担当者の名前は畑中康晴。

現在は本部業務統括部の副部長です。

「畑中副部長に聴いてみましょう!」と舞が意気込んで言い始めます。

「何の確証も持っていないんだぞ 否定されるに決まっているだろ やめとけ」止める相馬の制止も聞かず、舞は業務部に突進。

仕方なく、相馬も後を追いかけます。

数分後「冗談じゃない!証拠もなく行員を盗人呼ばわりするのか!名誉棄損で訴えるぞ」

業務部のフロアーでは畑仲副部長の怒声が響き渡っています。

予想通りの結果に相馬と花咲は、すごすごと臨店班の部屋に引き上げるしかありませんでした。

しかし、そこに新宿支店から新たな情報がもたらされます。

「畑仲副部長をくらうど亭の社長直轄の経営企画室長に迎える話が進行中らしい」相馬と同期の副支店長からの話だった。

躍進している企業の経営企画室長と云えば、社長の右腕。

先に役員や社長への昇進の期待も持てる厚遇といえるポストです。

「こいつはまたやるぞ 競合他社の最新の出店情報を手土産にするつもりだ」

ちょうど時期は決算が済んで融資先の会社が経営状況の報告に計画書などを銀行に提出する頃。

相馬は畑仲の行動を読んだ。支店には回らず、本部の融資部に送られてくる資料を盗みに動くだろう。

花咲舞は融資部にいる同期に畑仲が来たら連絡を欲しいと頼んでおいた。

案の定、畑仲はレッドデリの最新の出店計画書を手に入れるため融資部でやって来た。

情報を手に入れた畑仲がコピーを済ませた後、融資部へ書類の原本を返却し自分の席に戻った時、椅子に座ってそのコピーを手にしていたのは花咲舞でした。

「これで証拠は揃いました 畑仲副部長! 銀行を裏切りましたね」

舞に一喝され、一瞬うなだれた畑仲副部長でしたが、次に口から飛び出した言葉は、

「おれが裏切ったんじゃない 銀行がおれを裏切ったんだ」「誠心誠意働き続けて、最期には”たそがれ研修”かい!」あとは言葉にならず畑仲の嗚咽だけがフロアーに響いています。

2話 汚れた水に棲む魚

紀本平八企画部長が部下の昇仙峡玲子に企画部特命担当を任命したのは、牧野頭取が銀行合併を決断した直後のことでした。

特命とは、合併前に表に出せない不祥事を洗い出し闇の中で処理あるいは隠蔽すること。

これは牧野頭取自身の意志が働いていたとも云える極秘の任務でした。

後に牧野頭取が自ら命を絶つ原因ともつながります。小説「銀翼のイカロス」冒頭参照

銀座支店への臨店指導を命ぜられた相馬健と花咲舞は、浮かない気持ちがこみ上げてきました。

理由は2つ。

銀座支店には先週も臨店し指導を終えたと思ったばかりで、またミスが発生し再臨店となったこと。

もう一つは、銀座支店はかつて牧野頭取派閥の紀本企画部長や小倉業務統括部長が支店長を務めた支店で、名門の誉を守れという気運が強い支店だということ。

今回は受けてはならない振込依頼を受けてしまった営業窓口のミス。

振込資金が他行振出の小切手なのを後から気付いて、「2日後でないと振込できません」と謝ったが客が怒ってトラブルになったという。

その客とはアクアエイジの社長・田沼英司。

水質浄化装置の販売で業績を上げている銀座支店の顧客で融資先です。

支店長室で苦情を吐き、納得できないと粘る田沼社長に、西原支店長は渋々、「過振りでやってくれ!」と部下の皆川営業課長に指示したのです。

過振りとは小切手の資金化前にその金を当てにして振り込みを実行してしまうこと。

リスクのある判断です。

それが解っていて判断して西原支店長には、相次ぐミスで名門支店の誉を守れというプレッシャーが強く働いていたに違いありません。

相馬と舞は、本部の立会という立場で目撃していましたが、支店長判断で一応の解決をみたことから黙っていました。

通常ですとここで臨店班の仕事は終了なのですが、振り込みの時間がすこし遅れたことから、支店担当者の坂野に同行し振込先のシンバシサービスに謝罪に向かったのです。

しかしその会社は明らかに反社会的勢力そのものの事務所

「カタギじゃないな」そうつぶやいた相馬は、坂野と花咲と共にアクアエイジにもついていくことになります。

しかし、アクアエイジには社長の田沼は不在で、財部担当の伊本常務と面談することに。

シンバシサービスのことに話が及ぶと、歩合で営業を依頼している傭兵のような存在だとの説明があったのです。

釈然としない花咲舞は、話の傍ら、坂野が伊本に返そうとしていた預金通帳を覗き込み何か疑問を持ち始めています。

本部の臨店班の部屋に戻った舞は、相馬にその疑問を報告します。

通帳の入金摘要欄に振込9の印字が並んでいて、その全部がATMからの振込になっていたというのです。

普通は会社間の決済は口座振替がほとんどで、現金をATMを使って振り込む等ということはまずないとテラーの経験のある舞は断言するのです。

「不思議だな」相馬もうなずき、「シンバシサービスのことも疑問だよな よし!調べてみよう」総務部へ問い合わせに向かったのでした。

その結果、シンバシサービスは5年前に倒産した会社で社員も解雇、社長も交替していて何をしているかわからない実態不明の会社だった。

そして現在の社長・佐藤完爾は元総会屋で関東錦連合に所属する経済ヤクザであることが判った。

この2つの疑問が解けたところで相馬と舞は、アクアエイジとシンバシサービスの金銭の流れについてある結論に達したのです。

翌日の午後2時、銀座支店の応接室ではアクアエイジに対する2億円の新規融資が契約されようとしています。

そこには支店長の西原と担当の坂野、アクアエイジの社長・田沼と常務の伊本が顔を揃える脇で相馬と花咲も椅子に腰かけています。

まさに契約が交わされようとするその時、

「ひとつ質問させてもらってよろしいですか?」

割って入ったのは花咲舞でした。

「シンバシサービスの佐藤社長が反社会的勢力の人だということはご存じですか?」

単刀直入に田沼社長に聞いたのです。

西原支店長と坂野はびっくりして目が飛び出しそうですが、舞は続けます。

「アクアエイジさんの口座に入金の現金振り込みの年間総額と同じ3億5千万が、シンバシサービスに渡っています。これマネーロンダリングですよね」

つまり佐藤完爾が集めた後ろめたい金をアクアエイジの口座を使って洗浄し表に出せるように協力したってことを舞は云っているのです。

「何を言ってるんだ!」田沼社長はもう怒って席を立っています。

それでも舞は続けます「そうですよね。伊本常務」

しばらくの間があって、

花咲さんの言っているとおりです

そう答えた伊本。

「もうこれ以上、隠しておくのはムリじゃないですか 社長」

続けて、

「きっかけは、4年前の経営危機でした。どこの銀行も貸してくれない時に、佐藤完爾の助けを借りて再生することができたのです。その条件はご指摘の通りマネーロンダリングに協力することでした。」

更に、

「でも、今は実際の業績も復活し経営も安定しています。どうか2億円の融資は契約通り実行してください」

伊本常務はすがるように西原支店長に頼みます。

しかし、「冗談じゃない!そんなことをしていて2億円の融資なんて、現在の融資金も返していただきたい!」西原支店長の身代わりの速さに一同唖然としている中、

田沼社長は、腹を決めたような表情で、

シンバシサービスを紹介したのは、以前支店長だった小倉さんですよ。今は出世して業務統括部長なんですってねえ。こんなこと公になったら銀行さん困るんじゃないですか?」

「小倉さん賭博で負けてね、佐藤完爾の経営していたマチキンから3千万円借金して返せなくなり、うちの会社をマネーロンダリングに利用できると紹介したんだ」

「パンドラの箱を開けちまったな」相馬は舞につぶやくように言った。

しかし、舞はことの真相を確かめるため小倉業務統括部長に直接聞いてみると引かないのです。

そして、案の定、小倉業務統括部長は真っ向からそんな事実はないと否定し、そんな報告上げたらつぶしてやると逆に相馬と舞を脅すのでした。

業務統括部長室を出た2人に背後から呼び止める人間がいました。

「報告書は書かないで」

更に、「銀行には銀行のルールがあります。柴崎次長にも申し入れておいたから いいわね」

その人物が去った後、まだ緊張しきった相馬の口から、

あれは昇仙峡玲子だ。企画室の調査役だが紀本企画部長の懐刀と呼ばれている」

それでも舞は決然と「報告書は書かせてもらいます。柴崎次長にも伝えます」

しかし、臨店班の部屋に戻った2人を待っていた柴崎次長。

「昇仙峡調査役から聞いたと思うが、現座支店の件、当行としては隠蔽することとなった

舞がその結論に反論しても、「もう決まったことだ」芝崎は取り合わない。

後日、銀座支店では2億円の融資が実行されたらしいと伝わって来ました。

3話 湯けむりの攻防

相馬健と花咲舞が別府支店での臨店にやって来たのは大分名産の魚料理が美味しい時期でした。

相馬の先輩・前浜支店長の計らいで、別府随一の老舗旅館の白鷺亭に宿を予約してもらったのです。

旅館側が配慮してくれたと思われる豪華料理に2人が舌鼓を打っていると、旅館の社長八坂があいさつに現れました。

「本日はいかがでしたでしょうか?」

「素晴らしい食事をさせていただきました」相馬は如才なく料理を褒めています。

暫く世間話があってのち、八坂社長は当行別府支店に10億円の設備融資を申し入れしていることを明かし、その状況がどうなっているのかを前浜支店長に聞いてきて欲しいとせがまれます。

その融資は単に白鷺亭のリニューアルではなく、別府旅館街全体の街おこし計画の先駆けとなるものなのだそうだ。

やっぱり、美味い料理の裏にはそれなりの理由があったのでした。

その翌日の昼間、白鷺亭では東京第一銀行頭取の牧野と産業中央銀行の頭取・景山が極秘の会議を行っていました。

2時間にもおよぶ交渉で何が話し合われていたのかは不明ですが、隣室で控えていたのが昇仙峡玲子と半沢直樹だったことが推察の手掛かりになるかもしれません。

この2人はある特命を帯びていたからです。

相馬と舞は、臨店の帰路、白鷺亭の玄関から出てくる両頭取と昇仙峡玲子を目撃することになります。

八坂の頼みがあったため相馬はやむなく前浜支店長に白鷺亭への融資の進捗状況を尋ねてみたが、

すでに本部融資部との折衝は不調となっていて融資は難しいとの答えだった。

10億円の設備融資はあまりに回収リスクが大きく、旅館側の売上見通しも甘いという理由からだ。

そのことを相馬が八坂社長に伝えると、八坂は旅館組合の幹部たちを引き連れて前浜別府支店長に直談判にやって来たのです。

その時、東京第一銀行が断るならば産業中央銀行もあるとライバル行の名前を出して融資を迫る旅館組合側でしたが、前浜支店長は審査の厳しい産業中央銀行が応じるわけがないと鷹をくくっていました。

しかし、数日後、旅館組合の寄り合いの場に産業中央銀行の本部調査役・半沢直樹が現われその融資を前向きに検討しはじめたことで形勢が変り、ついに旅館組合の街おこし計画を産業中央銀行が支援することが決まったのです。

その直後のある日、東京第一銀行では全行員に向けて牧野頭取から重大発表が行われました。

産業中央銀行と合併すると伝えたのです。

それを聞いた全行員が不安でうなだれる中、相馬は別府での融資話のことを思い返しています。

そうだったのか!

産業中央銀行の別府支店があのリスクを顧みず融資を実行した理由がこれだ。

つまりこうだ。

合併が行われると、両行の支店のうち、どちらかが残りどちらかが閉まる。

閉まる方の銀行の支店の行員は異動の対象となる。異動ならまだしもリストラだってあり得る。

どちらを残すか話し合いで決まらなければ、主要な取引先に聞いて判断することなっているのだ。

つまり人気投票みたいなもの。

旅館業が主要産業の別府の場合、リスクを顧みず融資を実行した産業中央銀行の別府支店に分があることは明らか。

合併するという情報が産業中央銀行の別府支店に洩れていたとすれば、あり得る展開だ。

確証はないが、産業中央銀行側は秘密を破ったことになる

相馬からこのことを聞き、憤慨した舞は、あの白鷺亭で目撃した昇仙峡玲子に突進した。

「別府で起こっていることをご存じですか?」

始めは相手にしていなかった昇仙峡玲子でしたが、合併情報が産業中央銀行の別府支店へ事前に漏れていたかもしれないという舞の主張に敏感に反応を示す。

しかし、

「もうこれ以上、このことに触れてはいけない。貴方のみのためにも」

と言い残し、舞を再び無視したのです。

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